意見陳述書 前宮美津子

 

 私は、沖縄市在住の前宮美津子です。私は、今度行われた沖縄市長選挙と東部海浜開発(泡瀬埋め立て事業)について意見を申し上げます。

 今度の沖縄市長選挙は、普天間基地の辺野古沿岸への移設・嘉手納基地の自衛隊共同使用等の米軍基地再編問題、市民の福祉、沖縄市の活性化、地方行政のあり方、東部海浜開発等が争点でした。

 東部海浜開発(泡瀬埋め立て事業)について、桑江朝千夫候補は、「東部海浜開発事業を積極的に推進し、中城湾港を国際的な港湾とする施策を県とともに展開する」と訴え、東門みつこ氏は「経済や環境問題の専門家、それに、若者や女性などの市民代表で構成する東部海浜開発事業検討委員会を立ち上げたい。この間、東部海浜開発の情報はいっさい公開されていない。東部海浜開発に関する全ての情報を市民に公開し、市民と一緒に検討し、結論を出したい。」と訴えました。結果は東門みつこ氏が当選しました。

 市長選挙は、多くの争点があり、政策だけでなく人物評価等様々な要素がありますから、単純に東部海浜開発の問題だけで勝敗が決まったわけではありませんが、東門みつこ氏が当選したことは、東門氏の東部海浜開発問題に対する姿勢が支持され、桑江氏の積極推進に対しては、市民は疑問と不安があった、と言えます。

 これまで、東部海浜開発(泡瀬埋立)事業は、沖縄市民の総意であるとして推進されてきましたが、今度の市長選挙の結果は、そのことを否定しています。

 この事業については、過去にも多くの世論調査が行われてきました。次にその概要を示します。

@    沖縄環境ネットワークの世論調査(琉大教授:鈴木規之)、 実施:2001年3月29日〜4月14日 発表 4月24日

埋立必要と思う    10%    埋立必要と思わない  68% 

      分からない      22%

 

A    沖縄タイムス、朝日新聞、琉球朝日放送、実施:01年11月17、18日発表11月20日

      埋立賛成     24%       市民投票実施すべきだ    68%           

      埋立反対     57%      実施する必要はない     18%        

      その他、無回答    19%       その他・無回答          14%  

 

B    琉球新報、沖縄テレビ 世論調査 02.11.12(知事選挙前)

埋立賛成 16%  埋立反対38.6%      住民投票で判断すべき 23.6%

     分からない 21.6%

 

C京都大学アンケート結果   2004年10月実施、2005年1月発表

賛成 29.9%    反対 64.5%    無記入あり 

 

このアンケート結果を見ても、この事業が市民の総意でないことは、明らかです。

 また、この事業については、元ラムサール条約事務局長ブラスコ氏、ロバート・ヒル元オーストラリア環境遺産大臣、世界106カ国の鳥類保護NGOが加盟しているバードライフ・インターナショナル、オーストラリア・アジア・シギ・チドリ研究グループ、コーセル博士(フランス国立自然史博物館)などの諸外国や、日本自然保護協会・WWFJ・日本野鳥の会などの国内自然保護団体、日本クモ類学会・日本ベントス学会・沖縄生物学会、日弁連、沖縄弁護士会などからも埋立中止・見直しの要請が出されています。

 環境影響評価法は、埋立事業について、住民合意、住民意見の反映、環境への最大の配慮を強調しています。

 東部海浜開発(泡瀬埋立)事業は、沖縄市民・県民の総意ではありません。新種・貴重種・絶滅危惧種が続々発見され世界的にも貴重な泡瀬干潟が埋立られることは、種の保全、自然との共生の世界的な流れにも反します。東部海浜開発(泡瀬埋立)事業は、見直すべきです。裁判官の良識ある判断をお願いいたします。