沖縄県議会、予算特別委員会で泡瀬干潟埋立予算、新たなヤンバル林道建設予算の修正・削除が可決される

今日(323)午前10時から開かれた沖縄県議会、予算特別委員会で、野党5会派(社民・護憲、共産党、民主党、社大・結の会、無所属クラブ)の提出した泡瀬干潟埋立・新たなヤンバル林道建設予算の修正・削除が可決されました。

状況は、修正案に賛成が野党9人、反対が自民・公明の8人と改革の会1人の計9人で、可否同数のため、委員長(無所属クラブ・奥平一夫)採択で、修正案が採択されました。この委員会の採決は、英断であり、その成果が本会議に生かされ、本会議でも修正案が可決されるように一層の努力が必要です。

本会議では、今日の委員会の状況やマスコミ情報にあるとおり、改革の会の3名(當間盛夫議員、玉城満議員、平良昭一議員)と民主党の赤嶺昇議員が野党修正案に反対すると言われていることから、修正案が可決されるのは厳しい状況ですが、最後まであきらめずに要請を続けることが大切です。

私たちは、緊急に別紙の通り「緊急声明」を発表し、全議員・マスコミに配布いたしました。また、ラムネットと有明訴訟弁護団の声明も届いていましたので、それも全議員・マスコミに配布しました。参考にしてください。(文末に掲載)  追加:WWFジャパンの声明も届いています。

なお、25()まで、まだ時間がありますので、上記の4名の議員への要請を重ねてお願いいたします。

電話・FAXは下記です。

 

議員名

県議会電話・議員室

会派室・電話

FAX

自宅電話・県議会名簿記載

玉城満(改革の会)

たまき みつる

0988662626

 

0988662584

FAX 866-2575

0989373454

 

平良昭一(改革の会)

たいら しょういち

0988662886

 

0988662584

FAX 866-2575

0980475749

 

當間盛夫(改革の会)

とうま もりお

0988662649

 

0988662584

FAX 866-2575

0988576090

赤嶺昇(民主党)

あかみね のぼる

0988662632

0988662697

FAX 866-2697

0988741158

 

なお、上記の議員と関係の深い沖縄選出の国会議員は、国民新党・下地幹郎(しもじ みきお)衆議院議員です。国会の連絡先を記しておきます。

併せて、要請をお願いいたします。

直通電話 03−3508−7380  FAX 03−3508−3629

 

以下に、泡瀬干潟を守る連絡会の「緊急声明」

ラムネットの緊急声明

有明訴訟弁護団声明

WWFジャパンの声明を掲載します。

 

 

2009323

緊急声明

沖縄県議会・予算特別委員会での泡瀬埋立予算の修正案の採択の英断を支持し、引き続き本会議での修正案の採択を期待する

 

泡瀬干潟を守る連絡会  共同代表 小橋川共男  漆谷克秀

連絡先 090-5476-6628(前川盛治・事務局長)、住所:沖縄市字古謝11713 コーポMK 1階  電話・FAX 0989395622

 

 私たち、泡瀬干潟を守る連絡会は、本県議会において、泡瀬埋立関連の予算の削除を要請してきた。その要請もあって、今日、予算特別委員会で野党提出の修正案が可決されたことは、画期的なことであり、委員会の英断を支持し、引き続き本会議での修正案の採択を期待するものである。

 私たちが、泡瀬埋立関連の予算の削除を要請した理由は、下記の通りであった。

1.081119日、那覇地裁で泡瀬埋立事業について「経済的合理性がない、沖縄県・沖縄市は今後公金を一切支出するな」の判決が下されたこと。

2.沖縄市は、現在第一期区域の土地利用計画の見直しを進めており、案が出来るのは平成222月頃であり、その後沖縄県・国と調整することになっている。現在、土地利用計画はなく、埋立事業の推進は、公有水面埋立法・地方財政法・地方自治法に違反すること。

3.沖縄県の埋立事業の主な目的は「埠頭用地造成」であるが、現時点で沖縄市の土地利用計画がない中で、埋立事業を推進することは、公有水面埋立法・地方財政法・地方自治法に違反すること。

4.泡瀬干潟は生物多様性の宝庫であり、ラムサール条約登録湿地に登録する基準を満たしており、世界的にも保全が要請されていること。

5.国の埋立事業の目的は、新港地区特別自由貿易地域のための東埠頭の整備のため、浚渫土砂の処分場を泡瀬干潟に造成することであるが、FTZ構想そのものが破綻しており、国の目的に緊急性・合理性もないこと。

 以上の私たちの要請の趣旨が理解され、予算特別委員会で野党の修正案が可決されたことは、今後、泡瀬干潟埋立事業の中断・中止につながるものと期待するものである。

 泡瀬干潟の問題は、081119日那覇地裁判決や09115日の浚渫土砂埋立で、全国的な問題になり、全国の自然保護を求める人々が注目している。別紙の緊急声明の通り、「ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク」や「よみがえれ!有明訴訟弁護団」も予算特別委員会の修正案採択を支持し、本会議での採択を期待している。

 今世界は、自然との共生、生物多様性の保全、地球温暖化の防止の時代である。沖縄県議会での、新たなヤンバル林道建設・泡瀬干潟埋立の予算削除が、この世界的な流れに沿うものであり、世界的にも大きな意義がある。

 私たちは、25日の県議会本会議でも、修正案が可決されることを期待する。

                                             以上

 

 

― 緊急声明 −

 

沖縄県議会予算特別委員会における

泡瀬干潟埋立事業関連予算削除の採択を支持する

 

2009323

ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク(略称ラムネット)

共同代表 花輪伸一

同    呉地正行

同    堀 良一

事務局長 浅野正富

 

 本日,沖縄県議会予算特別委員会において,沖縄県の2009年度一般会計予算から泡瀬干潟埋立事業費を削除する修正案が採択されました。

 わたしたちラムネットの共同代表と事務局長は,沖縄県議会予算特別委員会の英断を心から歓迎します。

 昨年10月から11月にかけ韓国で開催されたラムサール条約第10回締約国会議にはNGOを含む世界各国の湿地関係者が参加しましたが,泡瀬干潟埋立事業は,諫早湾干拓事業と並び,国際的に重要な湿地を破壊する日本の無駄で有害な公共事業の象徴として,多くの参加者から批難を浴びました。

 ラムネットは,この泡瀬干潟埋立事業への公金支出の差し止めを命じた昨年1119日の那覇地裁判決を高く評価し,同月27日に「泡瀬干潟埋立事業への公金支出差止を命じた那覇地裁判決の速やかな確定を求める声明」を発表しました。

 ところが,沖縄県と沖縄市は,泡瀬干潟の保全を求める内外の世論に顧みることなく,判決に控訴しました。国もまた,本年115日に浚渫土砂の投入を開始し,いったん立ち止まってこの事業を見直す機会を与えてくれた司法の成果を葬り去ろうとしています。

 生物多様性を保全しようとする地球規模での取り組みにおいて,その宝庫である湿地はますますその価値を高めています。このまま泡瀬干潟埋立事業が継続されるなら,2010年に名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議において,開催国にあるまじき愚行として世界の批難を集めるでしょう。

 世界の世論が,本会議の行方を,固唾をのんで見守っています。

 本会議においても,予算特別委員会における事業予算削除の採択が維持されるよう願ってやみません。

 なお,この声明は,本会議が差し迫っており,内部的な議論の余裕がないため,泡瀬干潟埋立事業を批判してきたラムネットのこれまでの経過をふまえ,共同代表と事務局長の責任において発表するものです。

 

(この文書に関する問い合わせ先)ラムネット事務局 事務局長 浅野正富

323-0034栃木県小山市神鳥谷1丁目6番19号 浅野正富法律事務所

TEL 0285-25-6577 FAX 028525-6627 e-mail m-asano@msd.biglobe.ne.jp

−当ネットワークのプロフィール−

 

 ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク(略称ラムネット)は,20083月,日本各地で,湿原,河川,湖沼,水田,ため池,干潟,浅海域,サンゴ礁,マングローブ林などの湿地保全活動にかかわる団体・個人によって設立されました。

 同年10月から11月にかけて韓国において開催されたラムサール条約第10回締約国会議(ラムサールCOP10)においては,韓国のNGOと協力し,本会議前に,世界中から日本の100名を含む400名の参加を得て「世界NGO湿地会議」(200810月)を開催し,スンチョンNGO宣言を採択するとともに,「世界湿地ネットワーク(WWN)」を発足させました。続いて開催された本会議においては,「水田決議」の提案と採択など,NGOの立場で会議の成功に協力しました。同時に,この2つの会議の期間中を通じ,この国の湿地を破壊する無駄な公共事業の象徴として,泡瀬干潟埋立事業や諫早湾干拓事業の問題点を世界に訴えました。

 ラムネットはラムサールCOP10のための時限組織ですが,現在,この成果を引き継ぎ発展させることが,日本の湿地保護運動にとって不可欠であると考え,本年4月に,その後継組織として「ラムサール・ネットワーク日本」を設立し,地域に根ざした湿地保護運動を継続し発展させるべく準備しています。

 

 

 

泡瀬干潟関連予算削除修正案の沖縄県議会本会議可決を期待する

 

2009年3月23日

よみがえれ!有明訴訟弁護団

団 長  馬奈木 昭雄

(連絡担当者)

福岡市東区香椎駅前2丁目15番3号稲光ビル2階

福岡東部法律事務所

弁護士  堀  良一

TEL092-662-1260

 

 当弁護団は,諫早湾干拓事業によってもたらされた「有明海異変」と呼ばれる深刻な環境破壊と漁業被害に終止符を打ち,有明海を宝の海によみがえらせるため,一連の「よみがえれ!有明訴訟」を担当している。

 

 泡瀬干潟埋立事業は諫早湾干拓事業と少なからず負の共通点を有している。

 第1に,事業そのものに合理性がなく,我が国の無駄な公共事業の典型である。第2に,その無駄な公共事業によって破壊される自然は我が国を代表する国際的に重要な自然であり,いずれも無駄であるばかりか有害な公共事業である。第3に,その無駄で有害な公共事業のあまりのひどさに,諫早湾干拓事業においては昨年627日に佐賀地方裁判所が潮受堤防排水門の開門を命じる判決を,泡瀬干潟埋立事業においては同年1119日に那覇地方裁判所が公金支出差し止めを命じる判決を出した。いずれも,我が国の裁判史上例のない画期的判決である。第4に,それぞれの判決を支持する声は国民世論となった。第5に,それにもかかわらず,いずれの事業においても行政は司法の判断と国民世論をないがしろにしている。

 泡瀬干潟埋立事業と諫早湾干拓事業は,我が国の「無駄で有害な公共事業」「止まらない公共事業」の象徴的存在であり,その解決は21世紀における我が国の環境に配慮した公共事業のあり方を見定める上で避けては通れない。そうした立場から,われわれは,諫早湾干拓事業のみならず,泡瀬干潟埋立事業についても重大な関心を持っている。

 

 那覇地方裁判所が指摘したとおり,土地利用計画すなわち埋立の目的が未定のまま,埋立事業が経済的合理性を有することなどありえない。同時に,埋立地の用途変更などには港湾法や公有水面埋立法上の手続が必要であり,そうした手続を経ないままの事業続行には手続き上も重大な違法性がある。現状での泡瀬干潟関連予算は違法であり,産業廃棄物である浚渫土砂を違法な埋立工事のために海中に投棄することは,産業廃棄物の不法投棄にも等しい暴挙であると言っても過言ではない。

 

 当弁護団は,以上の立場から,本日の沖縄県議会予算特別委員会の泡瀬干潟関連予算削除修正案可決を極めて良識あるものとして支持する。引き続き,同修正案が本会議においても可決されることを心から期待するものである。

以 上

(参考)

 

港湾法・公有水面埋立法と泡瀬干潟埋立事業の関係

 

 泡瀬埋立事業については,すでに沖縄市長が,第1区域については土地利用計画の見直し,第2区域については推進が困難であり,第1区域へのアクセスや干潟の保全など国や沖縄県と協力して解決しなければならない課題があるから具体的な計画の見直しが必要との方針を表明している。これにより,本埋立事業は,埋立区域の縮小,埋立地の用途変更,あらたな土地利用計画に合わせた設計概要の変更,これらの前提となる港湾計画の変更などが生じることになり,その結果,次のような港湾法,公有水面埋立法の諸規定による手続の必要性が問題となっている

 

(港湾法上の手続)

1 中城湾港は港湾法2条に定める重要港湾だから,港湾管理者(県知事)は同法3条の3,1項により,港湾計画を策定しなければならない。

2 港湾計画の変更に際しては,@地方港湾審議会の意見聴取(同条3項),A国交大臣へ提出(同条4項),B交通政策審議会の意見聴取,C国交大臣からの変更の要否についての指示(同条5,6項)などの手続が必要になる。ただし,国土交通省令で定める軽易な変更の場合はA以下の手続は省略される。

 

(公有水面埋立法上の手続)

1 公有水面の埋立は公有水面埋立法上の手続を経なければならない。

2 同法13条の2,1項によれば,埋立免許後に,埋立区域を縮小したり,埋立地の用途や設計概要を変更する場合は,改めて,県知事の許可が必要になる。

3 同法42条によれば,国の埋立の場合は免許ではなく県知事の承認になるが,同条は埋立地の用途や設計の概要の変更の場合に同法13条の2を準用している。

4 同条2項によれば,埋立地の用途の変更の場合には同法3条,41項,2項,11条が準用され,変更計画の告示,縦覧,地元議会の同意をえた地元市町村長の意見聴取,縦覧期間中の利害関係人の意見書提出(以上,同法3条),県知事による,国土利用上適正かつ合理的か否か,環境保全に配慮されているかどうかなどの審査(同法4条),県知事が許可(承認)した場合の告示(同法11条)が必要になる。埋立区域の縮小や設計概要の変更の場合(ただし,国の埋立の場合は設計概要の変更の場合のみ)は,同法4条の,県知事による,国土利用上適正かつ合理的か否か,環境保全に配慮されているかどうかなどの審査が必要になる。

 

 

 

 

 

2009323

 

WWFジャパン声明

 

 

沖縄県議会の予算特別委員会が泡瀬干潟埋立および

県営林道開設予算の修正案を採択したことを高く評価し

続く本会議でも採択されることを強く期待します

 

 

323日の沖縄県議会予算特別委員会において,泡瀬干潟の埋立事業および県営林道開設に係わる予算を削除する修正案が可決されたことは,たいへん画期的なことです.

 泡瀬干潟は,生物多様性に富む沖縄県最大の干潟であり,やんばるの森は,多くの固有種,固有亜種を含む野生生物の宝庫です.多くの環境保護団体や市民から,計画の中止と自然環境と野生生物の保全を求める声が上がっています.

 昨年11月には,那覇地裁が,埋立に経済的合理性がないという理由で,沖縄県と沖縄市に公金支出を差し止める判決が出されています.やんばるの林道についても,現在,裁判が続いています.

WWFジャパンは,今回の予算特別委員会の英断を高く評価するとともに,25日の本会議においても修正案が採択され,泡瀬干潟の埋立およびやんばるの林道開設が見直され,自然環境が保全されることを強く期待しています.

 

この件に関する問い合わせ先

WWFジャパン

自然保護室主任 花輪伸一

Tel.03-3769-1713, Fax.03-3769-1717

E-mail : hanawa@wwf.or.jp