朝日新聞(0933日、東京版)

 

投書の中にある「沖縄の干潟を埋める愚かさ」(215日)は下記です。

沖縄の干潟を埋める愚かさ
自然保護団体役員  林庭弘征(東京都品川区 54歳)

 沖縄最大の泡瀬干潟で埋め立て工事が始まってしまった。貴重な生きものの宝庫である干潟と浅海のサンゴ群落を埋め殺し、

沖縄県や沖縄市のリードでリゾートアイランドをつくるのだという。何と愚かな行為だろう。
 温暖化防止のため、家の屋上に緑を植え、路地に打ち水をする人もいる一方で、わざわざ「焼け石」の方を大きくするこの

行為は地球にたいする犯罪ではないか。
 「経済的合理性なし」とした那覇地裁の判決に控訴した沖縄県と沖縄市は、少なくとも結審まで工事を中断して審理を尽くす

べきである。人が注意しているときには手を止めて話を聞けと、大人はよく子供たちに言うではないか。
 毎月、多摩川河口干潟で観察会を開いている私としては、土砂の投入が続いてアイランドができても、そんなところに行く観光客

は笑われるだけだということを機会あるごとにアピールしていくつもりである。海の自然は沖縄の財産であるはずだ。