話題二つ 泡瀬干潟を守る連絡会
1.泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録(タイムス記事の後に、要請文)
2.泡瀬干潟にカワウの大群飛来(沖縄タイムス、2017年12月27日掲載記事)
2017年12月27日
沖縄市長 桑江朝千夫 様
泡瀬干潟を守る連絡会 共同代表
小橋川共男 漆谷克秀
連絡先 前川盛治(泡瀬干潟を守る連絡会事務局長)
〒904-2166 沖縄市古謝津嘉山町43番1号
携帯電話090-5476-6628 事務所:FAX 939-5622
沖縄県が進める第12次鳥獣保護管理事業計画へのご賛同願い(再要請)
貴職におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、私たちは2016年2月12日に、「沖縄県が進める第12次鳥獣保護管理事業計画へ
のご賛同(要請)」を行いました。2015年4月10日にも、同様の趣旨の要請を行っています。また、2015年11月30日には、環境省へも要請し、日本のラムサール登録の事務局でもある環境省自然環境局野生生物課長・奥田直久様(当時)から、「環境省として登録へ全力を尽くしたい」と回答を受けております。
その後、沖縄県では2017年4月1日に第12次鳥獣保護管理事業計画を確定し、具体的な設定作業が行われ、関係市町村、関係団体との調整が行われてきました。沖縄県自然保護課によりますと、沖縄市に2017年7月に説明したところ、沖縄市の関係部局からは、「東部海浜開発計画の事業完了後に、再度、鳥獣保護区および特別保護地区指定について検討を行うことが望ましい」との意見を受けているとのことでした。現時点では、沖縄県の鳥獣保護区の指定範囲について沖縄市の同意が得られていない状況です。私たちの沖縄県への要請に対しては、沖縄県(翁長知事、自然保護課)は、「2017年11月1日までに具体的な設定作業を実現できるように最大限努力する」と回答してきましたが、沖縄市の同意が得られていないためにそれが実現されていないことを遺憾に思っています。
泡瀬干潟をラムサール条約湿地に登録することのメリットは、前の要請でも記しましたが、@泡瀬干潟の価値が高まり、有名になり、観光客も増え、沖縄市の活性化につながる、A環境省が周辺整備を行い、「水鳥観察センター(仮)」「干潟博物館(仮)」などの建設も期待され、エコツーリズムの拠点となり得る、等が考えられます。沖縄では現時点で5カ所(漫湖・1999、慶良間諸島海域・2005、名蔵アンパル・2005、久米島渓流・湿地・2008、与那覇湾・2012)が登録され、ラムサールCOP11(ルーマニア、2012年)での与那覇湾登録の時は下地敏彦宮古島市長も招待され登録証を受け取っています。ラムサール条約湿地登録は栄誉なことです。
沖縄市の東部海浜開発事業も「沖縄市の活性化」を目指していると聞きますが、そうであるならば、泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録は同事業の目的と何ら矛盾するものではなく、沖縄市にとって多大のメリットがあると思われます。
また、沖縄県の鳥獣保護区指定は、事業を進めている沖縄県も、泡瀬干潟埋立工事の第1区の完成を前提にし、1区以外の泡瀬干潟の登録に向けて取り組みを進めていきたいとの趣旨であり、沖縄市が懸念する1区工事の妨げになるものではないと思われます。
つきましては、「泡瀬干潟のラムサール条約登録を、ラムサールCOP13(2018年、ドバイ)で実現できるようにする」ために、沖縄県が進める第12次鳥獣保護管理事業計画の保護区指定範囲について、沖縄市として早期に賛同していただくよう、再度、要請するものです。