09年度泡瀬干潟埋立、「護岸工事」着工に抗議する緊急集会
日時:09年5月20日、午前8時〜9時
場所:仮設橋梁前
参加者:約30名
状況報告:
今日の工事着工は、セレモニー的というか、着工しましたというゼスチャー的なものでした。搬入された機材も「小型ユンボが2台」だけであり、大型クレーン車などの搬入もありませんでした。
現場を取材したマスコミの話でも、ユンボで砂を敷き詰めるだけの工事を見せただけのようです。本格的な「工事着工」は、今後行う様子です。
仮設橋梁入り口の
「工事着工」しましたよ、ということを示すことが、何を意味しているのか、不可解な国の態度です。
いずれにせよ、「工事は着工された」ことは事実であり、このことに強く抗議し、干潟干潟を守る決意を緊急集会参加者一同、決意を新たにした集会でした。
抗議文:
09年度泡瀬干潟埋立、「護岸工事」着工に抗議する
国(沖縄総合事務局)は、09年度泡瀬干潟埋立の「護岸工事」を5月20日から着工するとしている。私たちは、この工事着工に強く抗議する。
昨年11月19日、那覇地裁は泡瀬干潟埋立事業について「経済的合理性はない、今後公金は一切支出するな」の判決を言い渡した。しかし、国は09年1月15日から新港地区FTZの港の浚渫土砂を泡瀬干潟に投げ捨て、サンゴなどを生埋めする暴挙を行った。
これに対し、県内外から驚きと怒りの声が沸き起こり、「泡瀬干潟を守れ」の運動が大きく広がった。これらの状況が影響し、国(沖縄総合事務局)は、09年度の新港地区FTZの港の浚渫・浚渫土砂の泡瀬干潟への投げ捨てを「保留(県・市と相談して対応、工事日程を明らかにせず)」にしている。新聞報道によれば、その理由は、控訴審がある、公共工事に対する厳しい目線がある、
そのような状況からすれば、「護岸工事着工」も当面は「保留」にすべきであり、急いで着工する緊急性、合理性はない。
最近、埋立工事の影響で、泡瀬干潟・海域で異変が起こっている。@これまで春は、アーサ(ヒトエグサ)で緑のジュータンであった泡瀬干潟からアーサが消えてしまった、A
これらの異変の原因について、泡瀬干潟埋立工事の影響が指摘され、
那覇地裁の判決は、沖縄県・
3権分立の民主主義国家において、司法(那覇地裁)が判断したことについては、真摯に受け止め、判決が確定するまでは工事を「中断」するのが、行政のあるべき姿である。国の「護岸工事着工」は、この点でも糾弾されなければならない。
私たちは世界に誇る泡瀬干潟の埋立工事の強行を許さず、泡瀬干潟を子々孫々まで残し、干潟を活用した街づくりのために一層奮闘するものである。
2009年5月20日 「護岸工事」着工に抗議する緊急集会