0684日に下記の抗議と要請を行いました。

総合事務局の回答は大よそ次の通りでした。

1.        台風明けの調査(713日頃)で事業者も防砂ネットの破損を確認していた。

2.        目視では外界への汚染は少ないと認識していた。

3.        しかし、補修しないといけないと思ってその準備をしている。

4.        このようなことが起こったのは遺憾なことであると思っている。

5.        常時の監査地点については、連絡会の要請について検討します。

6.        海草藻場の減少の原因については、引き続き検討する。

 

地元の新聞は次のように報道しています。

上が沖縄タイムス、下が琉球新報

 

200684

沖縄総合事務局長 様

開発建設部長 様

那覇港湾・空港整備事務所長 三宅光一 様

港湾空港指導官  成瀬英治 様   

港湾計画課長 阿野貴史 様

 

泡瀬干潟を守る連絡会 共同代表

        内間秀太郎 小橋川共男 漆谷克秀

                      

事業者の工事不備による海上工事周辺海域の汚染についての抗議と要請

 

私たちは、730日、カヌーによる干潟観察会を行った。この観察会で、事業者の工事不備に

よる工事周辺の海域汚染を確認した。その内容は次の通りである。

1.        場所:C護岸の西側( 下の写真の  の地点  写真は事業者の報告写真)


2.        状況:79日沖縄本島を強風域にして通過した台風4号によって、C護岸の内側に

敷設されている汚濁防止膜が剥がれ、あるいは破れ、めくれ上がり、石積みの護岸が露出し、

護岸の中のシルトを含む土砂が外に流れ出し、海域を汚染している(次ページの写真1.2.

1.        4及び、別添写真5参照)。今日(84日)時点まで26日間、莫大な量のシルトを含

む土砂が流れ出していたことになると思われる。

写真1 C護岸の内側 防止膜が敷設されている 東側から西側をみて撮影 遠くに運動公園

連絡会撮影 06730

写真2 C護岸の内側 防止膜が敷設されている 西側から東側をみて撮影 左上に勝連半島

連絡会撮影 06730

写真3 連絡会撮影 06730

防止膜が剥がれ、シルトを含む土砂が外に流れている。砂が流れ出し、川になっている。 

写真4 連絡会撮影 06730

防止膜が剥がれ、シルトを含む土砂が外に音を立てて、流れだしている。砂の段差に注目、大量の砂が流出したと思われる。 

 

2.        原因 事業者の汚濁防止膜敷設の工事不備と思われる。

  台風を考慮していない、台風の強風域でも破損する汚濁防止膜の敷設よ思われる。

 

3.        ビデオによる説明(連絡会撮影)

 

事業者は、724日には環境監視委員会を開催し、平成17年度環境監視結果を報告している。

その報告(水質のSS調査)は、「監視基準を満足していた」となっており、工事による影響は

ないとして、8月からの工事を予定していると表明していた。また、728日、事業者(総合

事務局・県港湾課)は81日から工事を再開することを記者会見で明らかにしているが、そ

のときも、水質調査については同じ資料を示している。(資料3.参照)

環境監視委員会、事業者の記者会見当時、事業者の工事不備による海洋汚染は進行していたの

である。事業者の事前点検は行われていなかったことは明らかである。

事業者は早急に次の対策を講ずるべきである。

1.        C護岸の汚濁防止膜を点検し、剥がれている場所、破れている場所、めくれあがっている場所を早急に補修すべきである。

2.        台風4号は沖縄本島を暴風域にしていなかった。このような台風で破損するような汚濁防止膜では、台風が本島を暴風域にして通過すると一層の破損が予想される。C護岸、トチリ護岸の汚濁防止膜を再度点検し、補強等の抜本的改善の工事を行うべきである。

 

 

 また今後、環境監視体制を見直す必要がある。次の対応を講ずるべきである。

 

1.        通常の水質調査地点(Stad)(5ページ、資料1.参照)は、海上工事、浚渫工事からかなり離れた地点にある。工事による水質変化(SS)を調査するためには、調査地点の再検討が必要である。

    私たちの調査で17年度浚渫工事場所とその北東側の砂州の間(1ページの写真の × の地点)は、濁りがひどく、遊泳中、深くもないのに、海底が見えない。その地点には水質調査地点はなく、かなりはなれた場所にStaがある。浚渫工事付近に調査地点がないのは、不合理である。

 

2.        工事期間中の濁り監視地点は工事周辺に設定(St8176ページ資料2、参照)されているが、それは汚濁防止膜が展張されている期間であり、汚濁防止膜が撤去された後の濁りを調査するために、引き続き調査地点として設定すべきである。

また、St1114は工事現場からかなり離れており、現場近くに移すなどの検討が必要である。(汚濁防止膜は工事期間中のシルトの拡散を防ぐだけであり、工事が終わり、汚濁防止膜が撤去されれば、堆積されていたシルトは外部に拡散していく。)

 汚濁防止膜撤去後(工事期間中ではない)の調査が重要だが、その観点での調査が欠落している。

 

3.        環境監視委員会の現場検証は行われていない。現場を検証し委員会の審議をすべきである。環境保全・創造検討委員会の海藻草類専門部会は現場検証を行い審議している。例えば621日の海藻草類専門部会は、午前中潜水調査を行い、午後委員会を開催し審議に生かしている。特に、手植え移植の詳細枠調査地点(St2I10H)の調査は、審議に生かされ、事業者の報告の疑問点も審議されている。

 

 

 海上工事が行われてからの泡瀬干潟・海域での変化で特徴的なことは、被度50%以上の海草

藻場の激減である。次はその変化のデータとグラフである。

 

泡瀬海域における被度50%以上の海草藻場の変化(事業者のデータから作成)

 

13・11

14・11

15・6

15・11

16・6

16・11

17・6

17・11

18・6

被度50%以上

56.8

20.6

10.3

9.8

4.1

2.6

1.8

0.1

0.0

海草機械移植実験(バックホウによる移植実験)は、平成1310月から行われた。

海上工事(護岸工事等)は、平成148月から行われた。

浚渫工事(仮設桟橋、北側・東側)は、平成1712月から行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


平成13年には、被度50%以上の海草藻場が56.8haあったが、平成186月調査で、事業者はゼロと報告している。(事業者の゙ータからグラフを作成)

 

 この原因について、事業者は「台風等の外力による物理的な攪乱が大きな原因となっている

可能性が高いと思われる(18724日、環境監視委員会報告)」としているが、これには

環境監視委員会で数人の委員から疑問が出されている。

 沖縄には大昔から現在まで数多くの台風が襲来しているが、工事が始まるまでは、泡瀬干潟・

海域に56.8aの被度50%以上の海草藻場が存在していた。それが工事が始まって以来の5

間でゼロになっているのである。その原因は台風であるとするのは、多くの委員が指摘するよ

うに、あまりにも短絡的すぎる。その原因を究明し、泡瀬海域の海草藻場を保全するために、

工事を一時「中断」して、原因究明を行うべきである。

1.被度50%以上の海草藻場の減少の原因を究明するため、工事を「中断」すべきである。

 

資料1.平成17年度環境監視結果(18724日 環境監視委員会資料)

 図2.3.1 水質調査地点

 

資料2 工事の濁り監視地点(18724日、環境監視委員会 資料)

 

資料3.平成17年度環境監視結果一覧(1) (18728日 工事再開資料  別添1−2)